2008年04月23日

東京地裁方式「自己破産申立書」

ブログを開設していると,どのような検索から見に来ていただいたか判ります。

このブログは,どちらかというと顧客が多く,ブックマークから入ってきてくれている方が大多数ではあるのですが,日に2〜30人の方は検索からの入ってきてくれています。

その検索ワードとして,多いのはやはりマザーシップ司法書士とかマザーシップ法律事務所とかパートナー達の名前などの関連のワードですが,東京地裁 破産 本人申立etcというカテゴリー「東京地裁破産部を問う」に関連する検索が多数あります。

確かに,このブログでもお知らせのとおり,東京地裁には,本人申立を排除するマニュアルがあります。裁判でもその存在を認めています。

しかし,その内容は明らかにしません。噂では,第1段階で書記官が相談に来た多重債務者にどのように説明するか,第2段階で申立前に書記官が裁判官の協力を仰いでどのように説明するか等,第3段階まで詳細に書かれているとの情報です。

なぜそこまでするのか不思議でならないのですが,上が決めた方針は守らなければ行けないという体質があるのでしょう。

さらに,不思議なことに,統一書式で申立をするように言っておきながら,その書面がなかなか手に入らないということです。

そこで,東京地方裁判所方式本人申立用の書式を次に貼り付けておきますので,ご自由にご利用ください。

破産申立Q&A
東京地裁方式破産申立書
posted by MotherShip at 23:00| 東京 ??| Comment(0) | 東京地裁破産部を問う

2008年04月07日

国家賠償請求訴訟〜その3〜

Gが原告である,第4回目の弁論期日4月11日10:00〜日東京地裁627法廷で行われます。

是非とも傍聴にきてください。

国家賠償請求訴訟その1その2で報告済みの東京地裁民事20部(破産部)が事実上本人申立の自己破産を排除していることに関連する裁判です。

以下は,弁護団のメンバーからの意見表明的な文書です。回りくどい言い回しは個性として大目に見てあげてください。


東京地方裁判所破産部の「運用」の是非をめぐる訴訟の経緯

1,はじめに
 本稿は、現在東京地方裁判所に係属している司法行政文書の開示請求に対する不開示措置を巡る国家賠償請求訴訟へのご協力をお願いすること及び本件訴訟の持つ意義について破産申立事件につき書類作成者として関与する機会の多い司法書士の方々に(ひいては広く市民の方々に)問題を共有していただき、議論の契機とすることを願い記述するものである。

2,民事20部の現状
 まず、最初に現状について述べておきたい。東京地方裁判所は、東京23区内に住所・居所を有する者の破産申立を専属管轄する裁判所であり、同裁判所の民事20部がその担当部署とされている。民事20部以外の他の地方裁判所では、代理人の選任されない債務者自身による申立(以下「本人申立」という。)の全申立件数に占める割合は20%から30%である。しかし、民事20部では、その割合はわずか1%未満(後記「表1」参照。平成18年は25,694件中79件の0.31%。※1)に過ぎない。

3,本人申立減少の原因
 この異常な本人申立率の低さは、民事20部の管轄地域に、他の地域に比して圧倒的に多く存在する代理人となる弁護士の数のみによって説明できない。99%を超える申立に代理人が選任されている、しかも本人申立率は年々減少の一途をたどる、という事実は、あまりに異様なのである。破産申立をする多くの方は見るべき財産のない一消費者であることが多く、経済的苦境にあることを勘案すれば、費用負担を必要とする代理人選任ではなく、一定程度の者は本人申立を選択することが推測される。この推測は民事20部以外の地方裁判所の本人申立事件件数の割合からも裏付けられる。
 そこで、同じ破産法に基づく結果であるにもかかわらず、地域によりこれほどまでに状況に差をもたらすものとしては、各地域により異なる「運用」が考えられ、そこにこの数値の原因があるのではないかという推測が成り立つ。
 民事20部の行う運用の特殊性は、少額管財事件と即日面接事件という代理人選任を要件に申立を認める(民事20部の窓口に備え置く説明書に明記される。)事件類型を設けていることに端的に現れている。この事件類型を設けたのは平成11年であり、本人申立率の激減が始まる時期と期を一にする。両事件の簡便さ故に、利用が集中することは予想される。それでも、やはり異常な数値の説明はできない。破産法(及び破産規則)上制限がない以上(そもそも、前記両事件でも代理人申立に限定することに疑義がある。)本人申立は、可能であるからである。事実、民事20部の窓口には、平成17年に民事20部推計で830人が相談に訪れている(※2)。しかし、平成17年の本人申立は全申立件数25,153件中97件である(※3)。
したがって、さらに何らかの作用があるはずである。そこで、窓口に相談に訪れ又は代理人を選任せずに申立を行った債務者に弁護士会の相談センターへ積極的に誘導すること(※4)、代理人を選任せずに申立を行った債務者に書類の不備の指摘等ないまま、代理人選任を促すだけの破産者審尋を長期間継続させる(筆者自身が担当した債務者よりの聴取及び東京司法書士会に所属する司法書士の報告に基づく。)ことを多く聞き及ぶことがその原因として考えられる。民事20部は、本人申立を減少させることを組織的に運用として行っているのではないかということがその原因として推測されるのである。先に、代理人選任を要件とする事件類型を設けていることに、民事20部の運用の特殊性が端的に現れていると記載したのは、この趣旨である。

4、東京地裁破産部の運用改善を求める会の開示請求
 そこで、このような運用が如何に決定されたのかが疑問となる。平成18年9月に東京の司法書士を中心として東京地裁破産部の運用改善を求める会(以下「求める会」という。)が結成され、この運用の決定過程を明らかにして、その是非を問うことを目的に活動が開始された。
 ところで、平成11年の行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)により行政に対する情報公開手段は制度化されたが、これを受け、司法においてもほとんどその体裁を引用した開示に関する規程及び開示に備えるための文書の取扱のための規程が、通達により整備されている。この通達では、司法行政文書を「裁判所の職員が職務上作成し、又は取得した司法行政事務に関する文書、図画及び電磁的記録であって、裁判所の職員が組織的に用いるものとして、裁判所が保有しているものをいう」と規定し、裁判所の意思決定に当っては司法行政文書を作成することを原則とすること及び開示を求められた場合には、何人に対しても開示することを規定している。
 前記の民事20部の運用は組織的に行われている(少なくとも、少額管財事件、即日面接事件が代理人選任を要件とすることは明確に明示している。)ために組織決定に関しては何らかの意思決定があるはずである。よって、運用決定に関する司法行政文書も作成されており、何らかの不開示事由(法令に別段の定めのあるとき、情報公開法5条の不開示事由に該当するものであるときとされる。)に該当しない限り開示されるはずである。
平成18年9月1日にまず、求める会の代表後閑一博より東京地裁に対して、運用決定に関する司法行政文書の開示請求を行った。これに対する同年10月4日の東京地裁の回答は、何らかの不開示事由に該当したことをもって開示を拒むのではなく「文書不存在」を理由とする不開示であった。何らの司法行政文書もなく、統一された運用を行い得るはずがないために、通達に基づき苦情の申出を東京高裁に対して同年11月1日に行ったところ、同月30日に東京高裁は「司法行政文書としては不存在」と実質的に不開示とする理由を変更する回答を行った。そこで、さらに通達に基づき最高裁に対して、組織としての意思決定である以上司法行政文書が不存在であるはずがないこと、司法行政文書の定義をはずすことで不開示を正当化することは不当であることを主な理由として平成19年1月24日に苦情の申出を行った。最高裁からは、同年3月26日にやはり「司法行政文書としては不存在」を理由に不開示を正当とする回答があった。

5、国家賠償請求訴訟の提起
そこで、求める会としては、訴訟の提起により、民事20部の運用の是非を問うことにした。あくまでも、運用の決定過程を明らかにして、これを主権者である市民に広く問うことが最終的な目的である。
しかし、法ではなく通達に基づく開示制度であるために開示を求める訴えを提起することが困難であり、やむを得ず、不開示とした各裁判所の判断が不法行為を構成し、これにより受けた損害の賠償を求める形の訴訟を提起することとした。
こうして、平成19年7月に訴状を提出し、同年9月7日第一回期日を迎えた。原告である求める会の代表後閑一博の意見陳述では、北九州で生活保護を打ち切られ餓死した男性の痛切な言葉「法律はかざりか」を引用し、民事20部が同様の法律の精神を失った運用を行っている事を指摘し、民事20部の行う運用の是非を問う旨及び真実の原告は自身ではなく民事20部に抗議の声を上げることができなかった多くの債務者であることが述べられた。
同年11月16日の第2回期日において、被告からの本格的な主張が行われた。その主張とは、原告が開示を求めた文書のほとんどは存在するが、それは司法行政文書ではなく「裁判関連文書」(公表されている定義はない。)であるため、前述の通達の適用がないことを中心とするものであった。そして、裁判事務に関連する文書は、開示されると裁判官の職権の独立に影響を及ぼすために開示することはできないということを、主張を支える実質的根拠とするものであった。
しかし、原告の開示請求文書は、個々の裁判官の、個々の事件に対する判断が記載された文書ではなく、事件の取扱について、書記官や裁判官が申合せを行い、その結果として存在する事件処理要領等の内容やその決定過程を記した文書である。また、民事20部の判事や判事補が各種法律雑誌で認め、被告も認めているとおり、運用は在京三弁護士会との協議により決定されているのである。したがって、開示により裁判官の職権の独立に影響が及ぶというよりも、開示を求めている文書こそが、裁判官の職権独立を侵害している事実の記載された文書ということになる。つまり、開示を拒む実質的理由には根拠がないことになるのである。
そもそも、国家機関の保有する情報は国民の権利実現のために用いられる国民の共有財産であって、その情報公開により、国民の権利が侵害されるときにだけ不開示とされるものである。裁判官の職権の独立に影響があるおそれがあるという漠然とした主張ではなく、個々具体的にいかなる影響があるのか主張されなければならないが、被告は窓口を訪れた債務者や司法書士が書類作成に関わった債務者の申立に対する対処についての申し合わせを記載した文書、窓口に相談に訪れた人数を記載した文書すら、開示により裁判官の職権独立に影響が及ぶと主張する。
また、被告は裁判事務に関連する文書が裁判関連文書であるとするが、司法行政文書の開示に関する通達の不開示事由には、「裁判事務の性質上、公にすることにより、その適正な執行に支障を及ぼすおそれのある情報」との規定があり、裁判事務に関連して作成される文書も司法行政文書となることが規定されている。
平成20年1月25日の第3回期日において、前記の矛盾を含め、原告より定義のあいまいな裁判関連文書なる概念がそもそも根拠がなく、不開示のために創出された概念であることが主張された。被告は、司法行政を扱う部門と裁判事務を扱う部門は明確に区分され、事務局が作成に関与しない限り司法行政文書にはならないとの主張を行った。それまでは、文書の内容の対象事務により、司法行政文書と裁判関連文書を完全に2分するという主張を展開していたにもかかわらず、その主張を、文書の作成保存形式にシフトしてきたのである。さらには、当日の原告よりの「司法行政文書と裁判関連文書は重ならない概念と主張しているのか」の問いに対して、「一部重なる概念である」と被告は回答し、裁判関連文書の定義が都度都度揺れ動く概念であることが一層明らかになった。
現段階における訴訟の経緯は上記のとおりであるが、訴訟の本来の目的に関わらず、訴訟上の論点が非常に細かい部分に入り込んでしまっていることで、一見して理解しにくい訴訟となっていることは、求める会としても自覚するところである。司法が、自己の効率化のために本来の役割を果たさず暴走してしまっている事実を明らかにし、主権者である国民にその信を問う機会をつくることが目的であることは絶えず念頭において訴訟を継続したい。

6、協力のお願い
 訴訟の中で、民事20部はその運用が独自のものであることを否定した。また、訴訟が非常にわかりにくい形態になったために、意図に関わらず、この運用に実際に関わった者だけの関心にしかなっていない。
 民事20部の運用が、如何に特殊なものであって、なぜ明らかにされているものに根拠がないのに、これほど画一的になされているのか(その根拠が司法行政にしかないのではないのか)を明らかにしたい。さらに、多くの方が関心をもって、この訴訟の行方をみているのかを示したい。そのため、今回の報告書(書式、記載例は別紙のとおり。)にて、各地の現状を本件訴訟の裁判体に示すことが出来たらと思っている。ご協力を是非お願いしたい。

7、最後に
 司法書士には国民の権利の擁護、社会の公正を保つという重要な職責がある。裁判所との当面の対立や代理人となる弁護士との対立をおそれ、自身の正しいと信ずるところを社会に問うこともできないのであれば、当面はともかく、長期的にみれば司法書士は法律家として国民の信頼を失っていくであろう。
司法書士として国民の利益のために正しいと思うことを、職域問題という矮小化した議論により司法書士にとって誤解が生じることを理由に主張することをためらい、国民の利益に目をつぶるという選択を過去にとったことが国民の知るところとなれば、その帰する所は容易に想像できる。
 裁判所との関係を危惧する声も聞かれるが、裁判所の運用が正しいと信じることによるものではなく、裁判所との軋轢がその他の部分で不利益に働くことを恐れるものが多い。ならば、裁判所が誤ったときにはこれを指摘することが正常で対等な関係なのではないであろうか。我々は裁判所のために存在するのではない、国民のために存在するのである。
 真に司法書士の将来を考えるのであれば、それは国民の視点にたつことのみにより開かれるのである。国民不在の議論は不要であり有害であると考える。
 もちろん、この問題は現在東京だけの問題かもしれない。しかし、民事20部の志向を他の地方裁判所が持つこともあり得る、さらには、民事20部が弁護士を利用したように司法書士を含め利用した場合、その時司法書士はどのように行動するのであろうか。この問題は、裁判所の在り方、司法書士の在り方に重い課題を投げかけているよう感じる。さらに、将来的抽象的な議論ではなく、現に東京では、代理人を選任しない破産申立が裁判所により拒まれている現状がある。その現状を知りながら、身近な問題ではないということが出来るだろうか。
 民事20部の運用には様々な考え方が成り立ち得る事は否定しない。ただ、運用がおかしいと思いながら、やむを得ないという結論になることが無いよう願う。



※1 民事法情報254号東京地方裁判所民事第20部判事小河原寧寄稿文章の数値による。
※2 平成18年10月4日付東京地方裁判所事務局総務課長渡辺雅伸名義「事務連絡」の数値
※3 民事法情報254号東京地方裁判所民事第20部判事小河原寧寄稿文章の数値による。
※4 第159回国会法務委員会の平成16年4月6日の議事録に当時大阪弁護士会の会長並びに日本弁護士連合会の副会長を兼任していた宮崎誠が、「現に東京地裁では全件、弁護士が申立代理人となるよう指導しているところであります」と発言していることが記載されている。(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/159/0003/15904060003008a.html

(表1)
年 本人申立率
平成7年 14.38%
平成8年 14.63%
平成9年 13.96%
平成10年 14.40%
平成11年 14.18%
平成12年 8.79%
平成13年 3.09%
平成14年 1.26%
平成15年 0.74%
平成16年 0.65%
平成17年 0.39%
平成18年 0.31%
(※1)の寄稿文章中の数値による。



                                                 (敬称略)
posted by MotherShip at 21:24| 東京 ??| Comment(0) | 東京地裁破産部を問う

2007年09月11日

国家賠償請求訴訟〜その2〜

9月7日10:30満席の傍聴席の中,標記国家賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が開かれ,少し緊張して噛みながらも以下の意見陳述をしました。
裁判官からも,「実質審理を求めるのですね。」と確認があり,未だ認否すらしない被告次第ではありますが,実質審理の扉が開かれるのではないかと期待をしています。
本件は,損害賠償請求以外に手続保障がないのであるから,是非とも被告は,実態に踏み込んだ認否,主張をして欲しいと強く願っています。
次回は,11月16日 11:00から 東京地裁627法廷ですので,みなさん是非とも傍聴に来て下さい。


平成19年(ワ)第19070号 損害賠償請求事件
原告  後閑 一博
被告  国

意 見 陳 述


平成19年9月7日

東京地方裁判所民事第1部合2係 御中

意見陳述者 原 告 後 閑  一 博
  

原告の意見陳述は,次のとおりである。

 「法律はかざりか」。本年,北九州市小倉北区において,生活保護を打ち切られ,「おにぎり食べたーい」という記述を残して餓死した男性の日記にはそう書かれていました。
 これは,あくまでも生活保護法にかかる事件ではありますが「法律はかざりか」の言葉は,法に携わり,特に貧困に接する者として,痛恨の極みです。
 おそらく,陳述人を含む法を生業とする者の総意としては,様々な要因で,自らの存在を肯定しにくい,むしろ自分を責め続ける人であったとしても,少なくとも「法」は裏切ってはならないし,裏切られたと思わせてはならない,と考えていると確信しています。
 しかし,残念ながら法の支配の基盤であるはずの,いわば「人権保障の最後の砦」である裁判所によって,生活保護行政同様の水際作戦が行われています。
 東京地裁本庁破産部(以下「20部」といいます。)における本人申立率0.39%という突出した数値が示すものは,徒に効率性を求め,組織的に画一的取り扱いを行い,裁判所に都合の悪い申立の「排除」です。
 そもそも,代理人弁護士に限る「即日面接」「少額管財」の運用が始まった当初は,破産申立事件の激増によって,大量に20部にたまった事件処理の効率化のために,採用した制度であるとの説明がなさていました。
 確かに,増加する破産申立に対し,効率化を図ることは極めて重要なことであり,それも20部の職責だと考えます。したがって,迅速処理のための「即日面接」や利用者にとって費用をおさえることができる「少額管財」といった「運用」の全てを否定するものではありません。
 しかし,自身で手続を行いたい債務者もいます。その者に対してまで,強引な誘導で,法律にない弁護士強制という「運用」の中に押し込め,その一方で,弁護士申立に限り,破産法に規定される専属管轄に違反し,日本全国の事件を受理するという「運用」がまかり通っているのであれば,妥当性のかけらも見いだせません。
 それでも,20部が裁判所の事務処理効率化のためのやむを得ない犠牲であり,その運用が妥当であるとするならば,国民にその正当性を支える根拠を示し,説得することは,当然の義務であると考えます。
 本件訴訟は,上記の運用が,平成11年から開始されたにもかかわらず,未だ説明義務が果たされていないことから,平成18年9月1日に陳述人が司法行政文書の開示請求をしたことに端を発しています。
 本来,行政手続きにおいての意思の決定過程は文書にされ,後日の検証に備え,国民の監視と批判の下にあって初めて公正で民主的に作用するものであり,最高裁判所もまた,それを自認し「情報公開法の趣旨を踏まえ,国民に対するアカウンタビリティ(説明責任)を果たすために,情報公開の運用を行っています。」と謳い,「司法行政文書の開示を求められた場合は,何人に対しても,当該司法行政文書を開示するものとする。」定めています。
 20部がその受付に少額管財や即日面接を弁護士に限るというチラシを置き,この「運用」を公に組織的に行っていることは依命通知によるところの「裁判所の意思決定」に当たり,これは規則上,司法行政文書が存在することを表しています。にもかかわらず,「文書」の不存在を理由に,東京地裁は開示を拒絶しました。
 そこで,東京高等裁判所に,その後最高裁判所に苦情を申し立てましたが,いずれもあるべき文書の不存在という荒唐無稽な東京地裁の決定を妥当とし,説明責任を放棄しました。
 裁判所とはいえ,何らの批判を受けない機関ではありません。その行う作用を国民に説明する責任があるはずです。

 ここに,原告として立っているのは,司法行政文書の開示請求名義人である陳述人一人です。また,あるべき文書の開示を求める手段を失ったため,訴訟物は損害賠償請求です。

 しかし,真の原告は,一般に抗議の声を裁判所に伝えることもできない債務者であり,真の訴訟物は,損害賠償でも司法行政文書でもなく「法律はかざりか」の問いに対する回答です。
  
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2007年09月01日

国家賠償請求訴訟〜その1〜

普段から,もっとも経済的に追いつめられた貧困者に接しているので,当事者には,「自立のためにも生活保護を受けるべきである!」といい,福祉事務所に対して,「水際作戦はやめろ!」と言っています。

かといって,いつもうまく行くわけでもなく,なかなか保護の申請を受け付けなかったり,受け付けても却下されたり,保護が開始になったても廃止されることもあります。

もちろん,申請不受理などあれば,直ちに怒っとCOMするし,却下や廃止に合理的理由がないのであれば(ほとんどがありません。)審査請求などして争っていきます。

しかし,一時的であれ,生活保護でしか生きていけない当事者にとって,命の蛇口を握る福祉行政と対峙しなければならない場面では,どれ程の勇気が必要かは,おそらく私たちの想像を上回るものでしょう。

そんな訳で,私も少し勇気をだして,私たちの仕事の蛇口を握る裁判所と対峙することにしました。

以前に,少し報告をした東京地方裁判所破産部の運用についてです。

第1回の口頭弁論が9月7日10時30分から東京地裁627号法廷でありますので,興味がありましたら覗いてみてください。

※弁論開始の時間が1時30分と誤っていたので訂正しました。(070904)

以下に訴状を貼り付けますが,あまりも長いので折りたたみます。



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posted by MotherShip at 17:48| 東京 ??| Comment(0) | 東京地裁破産部を問う

2007年02月09日

東京地方裁判所破産部の運用改善要求書byG

昨日,東京地方裁判所が自己破産の本人申立を事実上排除している問題について,国に設置された,多重債務対策本部有識者会議委員であるクレジット・サラ金被害者連絡協議会の事務局長である本多良男さんらとともに,“改善要求書”を提出してきました。

今回の要求書を提出したホントの理由は,

金融庁が試算するところ,230万人が5社以上の消費者金融から平均230万円の借金をしている。

そして,貸金業規制法の改正により,今までのような高金利での貸付ができなくなり,かつ,年収の3分の1を限度とする総量規制がかかる消費者金融業者は,間違いなく,貸付を停止し,回収にかかる。

つまるところ,借金を弁済原資にする230万人が破産の危機にあるということになる。

にもかかわらず,相変わらず本人申立を排除し続ける東京地方裁判所の運用は,大きな問題である。ということです。

東京地方裁判所は,是非,私たちの声に耳を傾けて欲しいと願います。

東京地裁に要求書を提出するまでの経緯は,別のブログ「自己破産できない!」で詳細に報告していますので,興味があれば閲覧下さい。



平成19年2月8日

東京地方裁判所 御中
東京都北区赤羽2丁目62番3号  
東京地方裁判所破産部の運用改善を求める会
代 表  後  閑  一  博
東京都千代田区内神田2−7−2  
太 陽 の 会          
   事務局長 本  多  良  男
東京都千代田区内神田2−7−2  
大 地 の 会          
   代表   立  畑  健  児


御庁民事第20部の運用改善要求書

                     

要求趣旨

 私たちは,御庁民事第20部に対し,次のとおり要求します。
1.本人申立による自己破産を事実上排除しているので,直ちに改善すること
2.本人申立による自己破産についても,少額管財を適用すること

要求理由

 第1 本人申立排除について
   1.御庁民事第20部(以下「20部」という。)が,いわゆる本人申立を事実上排除していることは,平成17年における本人による自己破産申立が,わずか0.39%(「民事法情報」242号・東京地方裁判所民事第20部判事補松井洋氏寄稿文章中の数値)と極めて少ないことからも明らかである。
   2.私たちは,例え20部が在京三弁護士会による相談センター等バックアップ体制が有効に機能しているからと分析したとしても,また,それが概ね事実であったとしても,経済的に逼迫した債務者のうち相当程度は,費用の負担の大きい代理人申立を避けることが推認されることから,1%に満たない本人申立率は,債務者個々人の判断によるものではなく,代理人申立へと強引に誘導する20部の運用に基づくものと断定せざるを得ない。
  3.少なくとも,平成17年だけでも,20部に対し830人が破産手続きについて窓口に相談に行っていると推定される(東京地方裁判所事務局総務課長渡辺雅伸氏名義の平成18年10月4日付け「事務連絡」における数値)にもかかわらず,実際の本人申立は,97件(既述の松井洋氏寄稿文章中の数値)でしかなく,しかもこの97件の中には,少なからず司法書士が関与した申立もあり,その方々が窓口相談をしたとは考えにくいことから,20部に相談に行った830人の債務者に,手続きの説明をするのではなく,弁護士代理を強制したと考えることが自然である。事実,債務者が20部に相談に行っても,弁護士会の相談センターに相談に行くように言われ,破産手続きに関する説明はなく,申立書一つもらうことすらできなかったという実例は枚挙のいとまがない。
  4.そうすると,20部の運用は,憲法32条「裁判を受ける権利」という不可侵の権利を単なる「運用」により制限することになり極めて問題である。百歩譲って,代理人を選任すれば裁判を受ける権利が保障されているということもできるのかもしれないが,あくまでも理論的可能性にすぎない。破産の申立をしなければならない債務者は資金的な余裕がないのが通常であるから,代理人を事実上強制する運用により,経済的困難が加重され,その結果,夜逃げにより家族離散し自らはホームレス生活を余儀なくされる者,命を失う者が一人でもいたならば,許されざる問題である。
  5.同時に,同運用は,破産法にも反する。破産法第1条は,債権者との権利調整と併せて「債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ること」を目的としているが,20部の運用では,経済的事情により代理人に依頼することがからできない債務者の経済生活の再生の機会が奪われることになる。
  6.仮に,法律扶助による現実的な償還により代理人に依頼することが可能であるとの理由であったとしても,法律扶助の充実は,全国レベルのものであり,東京のみ1%を下回る現実は,裁判所の恣意的な運用に基づく債務者本人申立の排除以外のなにものでもない。

 第2 少額管財の適用について
  1.20部に備え置く説明書には,即日面接制度,少額管財制度の利用は申立代理人がいる場合に限ると明確に記されており,債務者本人が書類を作成した場合には利用できない取り扱いになっている。
  2.確かに通常管財では金50万円以上の予納金を負担しなければならないのに対し,管財予納金が金20万円で足りるという,少額管財制度は有用な制度であるが,有用であればあるほど,代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に違反するおそれが高い。
  3.本人申立を排除する理由は,おそらく,大量な事件処理を行う20部においては,申立が代理人による場合には,「一定程度の申立の公平性と透明性が図られる。一般の債務者に比し法的知識を有する代理人に書類を作成させることにより,各申立を精査する煩雑さから解放される。」ということであると思われる。しかし,管財事件については,破産管財人が選任されるわけであるから,申立が代理人であろうが,債務者本人であろうが手続きの公平性は確保できるのであって,代理人申立に限定する理由にはならない。
  4.仮に,代理人がいることで調査が十分になされており,管財事務が軽減されるため,実質的な平等に反するものではないという解釈であったとしても,それは,管財人の役割のごく一部である債権調査にかかる事務の軽減でしかない。しかも,代理人申立であれば,一般に債権者が多く,債権額も多額なことが多い,法人破産も含め少額管財で対応する運用がなされていることから,必ずしも管財事務負担が予納金に反映されているのではないことは明らかであり,理由とはならない。
  5.そもそも「債務者本人が申立てをすること」と「債権調査が不十分であること」は必ずしも直結する問題とはいえないにもかかわらず,本人申立の場合には,申立書類の内容を確認する以前の申立の段階で,廃除しているのでから,管財事務負担の軽減がなされているかどうかすら問うていないことになる。その結果,いかに正確な内容の本人申立がされ管財人の事務負担が軽減されたとしても代理人申立に比して金30万円以上の費用負担が求められることになる。結局のところ,20部が問うているのは,申立の内容ではなく,代理人の選任の有無に過ぎない。私たちは,この代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に反すると考える。

 第3 総括
  1.私たちは,本人申立の事実上の排除や少額管財の偏ぱ的適用は,債務者一人一人の声に耳を閉ざした運用であると考える。真に目指すべき社会は自身が自分の権利を自分で実現していく社会であるはずである。代理人を選択するのは個々人の自由であり,自身が必要と感じた時に依頼をすればよいのである。
  2.そもそも,国の機関は国民が自身の基本的人権を最大限に実現することにこそその存立の基礎があるのである。その機関は裁判所自身のため,または代理人たる弁護士のためにあるのではない。国民のためにこそあるのである。
  3.御庁が本人の申立を処理するだけの費用的,人的限界を感じるのであれば,これを可能にする対応を国がすべきであるだけの話である。
  4.ましてや,大量の事務処理を軽減する目的で運用を定めておきながら,一方で他の裁判所に専属管轄がある破産事件まで,大量に処理しているとすれば,国民を欺くことにほかならない。
  5.たとえ,御庁が,増加する自己破産の申立に対して一時的緊急避難的に手続きの適正化のために代理人に申立を限定したとしても,これを継続し何らの改善もせず,この運用の負担を弁護士及び利用者たる国民に負わせるのは明らかに誤りである。ただ徒に裁判所側の効率性を重視することにより,侵すことのできない基本的人権を踏みにじることになり許されない。
  6.以上指摘したとおり,御庁の現在の運用には多くの重大な問題があると思料し,御庁に対し憲法,その他の法令の趣旨に沿った運用改善を求め本要求書を提出する。
  7.本要求に対しては,直ちに御庁の運用を改善するか又は本要求に対する何らかの意見を速やかに述べられることを求める。

賛 同 団 体


東京都豊島区目白3−28−4
はばたきの会
   代表   森  田  良  夫

東京都中野区新井2−24−1中野民商内
中野こだまの会
   代表   鈴  木  久  清

東京都足立区千住旭町19−7シティハイムSUZUKI
川の手市民の会
   代表   山  路  惠  子

東京都調布市布田4−19−1ライオンズプラザ調布202
再起の会
     代表   鈴  木  啓  二 

東京都新宿区岩戸町12番地レベッカビル 
東京青年司法書士協議会
   会長   千  葉     諭


趣旨賛同団体

  
東京都新宿区本塩町9番地3
  東京司法書士会
     会長   山  本     修

  東京都新宿区本塩町9番地3司法書士会館2階
  東京司法書士政治連盟
     会長   安  井  利  国
posted by MotherShip at 17:25| 東京 ????| Comment(1) | 東京地裁破産部を問う