え〜、お久しぶりです。司法書士のNです。
暇なんですが忙しい日々でして・・・理由になりませんね。
Gさん、読者のみなさん、放置してごめんなさい。
先日、東京青年司法書士協議会という団体の企画で、新人さんがマザーシップの事務所見学にいらっしゃいました。
総勢20名近かったのですが、みなさんいずれも開業前、というより司法書士事務所には勤務したこともないという方々です。
司法書士の試験は、年に1度毎年7月に行われています。
午前中に民法・商法・刑法という実体法に関する一次試験が、午後には民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・不動産登記法・商業登記法・供託法・司法書士法という主に手続法に関する二次試験が行われます。
そう、1日でこれだけの広い範囲を問う試験が実施されるのです。
私が受験をした当時にはまだ試験会場には冷房設備がありませんでした。真夏の暑い日に行われる試験で体力を消耗したことを思い出します。
一次・二次試験はそれぞれ足切ラインがあるとされており、これらの合格者に対して11月に面談による三次試験が行われます。
こうして「司法書士資格者」が生まれます。
「司法書士資格者」は、事務所を設けようとする地の司法書士会に入会をして、日本司法書士会連合会の備える司法書士名簿に登録することによって司法書士としての活動を行うことができるようになります。
司法書士の試験は、国籍・年齢・学歴(もちろん性別)などによる受験制限が一切無い珍しい国家試験です。
そのため、様々な経歴を持っている人が比較的多く存在する士業であるという特色を持っています。これは司法書士を国民に身近な法律家にする一助となっていると私は考えています。
一方で、司法書士会への入会や司法書士名簿への登録には、(司法書士として不適正であれば入会・登録拒否がされることもありますが)事前研修などの要件が法定されているわけではありません。つまり、試験に合格しさえすれば(極端にいえば)すぐにでも司法書士として仕事をしてよいというシステムとなっているわけです。
司法書士の試験は極めて実務的な内容を含む者ではありますが、試験合格に必要な知識と実際の仕事で必要な知識・技能というのはもちろんイコールではないので、司法書士会や司法書士の団体は、各種の新人向け研修を設けていますし、試験合格者のほとんどは、そうした研修を受け実際に事務所に勤めて現場を体験してから司法書士となっていっています。
今回の事務所訪問はその一環でした。
新人さんの質問や疑問は、おのずと司法書士の仕事の実態や事務所の運営についての話になります。
「どのくらいで仕事は覚えられますか?」「どのような事務所に勤めるのが良いと思いますか?」「営業というのはするものですか?」「事務所に勤めて合わなかった場合、すぐに辞めてしまうとその後に響くでしょうか?」などなど。
こんな話のやりとりをしながら、自分が法律の仕事を目指した理由を思い返したり、そういえば自分も同じような不安や想いを抱えていたなぁと考えたり、新しい人の勢いを自分は忘れかけていないかなぁと思ったりしていました。
私は、勤めていた事務所の仕事を行いつつ自分自身の仕事も約4年行った後で独立しましたが、それでもその後仕事をしていく上で判断に迷う場面がたくさんありました。いいえ、今でもあります。
そんなときに頼りになるのは、やはり同期の合格者であったり、信頼できる仲間や先輩の司法書士です。
頼るというのは格好の悪いものではありますが、自分だけの狭い視野で物事を決めていくと、依頼者に対して取り返しのつかない損害を与え、苦労して取得した資格を失うことにもなりかねません。格好悪いといったって一時のことですし、所詮もらえるのはアドバイスだけ。最終決断はいつだって結局自分で行わなければならないのですから恥ずかしがる必要はありません。
色々な人や集まりに触れ、常に広く多角的な視野を確保することは、人生においてと同様、仕事においても大切なことです。
『ひとりじゃない』
独立した職務でありすべての責任を自分自身で負わなければならない自由業ですが、これは重要なキーワードです。
もちろん自己完結的な意味でなく、問題に直面して悲嘆にくれている依頼者にも『ひとりじゃない』とそう感じてもらえる職業であり続けたいと、そうでなければならないと信じています。
2006年01月20日
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