今回の小笠原では,ほとんど海にも入らず,メンバーの中で飛び抜けて白いGも呼びかけ人になっている(実は,実行委員会に参加していない幽霊呼びかけ人です。)シンポジウムのお知らせです。
http://www.mswinfo.com/file/chirashi1.pdf
もうガマンできない! 広がる貧困
■―――――人間らしい生活と労働の保障を求める3・24東京集会
■2007年3月24日(土)午後1時開場・1時30分開始・4時30分終了
■資料代¥500■
先着順250人
■東京ウィメンズプラザホール 東京都渋谷区神宮前5-53-67
日本社会に<貧困>が広がっています。
人間らしい生活を送れなくなるまでに追い詰められた人々が増えています。
雇用も福 祉もずたずたにされて不安定となり、暮らしや社会そのものから「支え」が失われつつあります。ちょっとした失敗で果てしなく 転がり落ちていってしまうような「底抜けの不安」に ますます多くの人たちがさらされてきています。
いつの間に日本はこのような社会になってしまったのでしょうか。
このままいったら人々の暮らしはいったいどうなってしまうのでしょうか。
もうガマンできない。このまま進んでいったら生活は破壊され、 人間そのものが破壊されていってしまう−−。
その私たちの「声」と「叫び」を、広く社会に訴えます。
[集会の内容]
□―――当事者の実態報告
派遣・請負労働者/生活困窮フリーター/多重債務被害者/DV被害者/障害者 /ホームレス/外国人労働者/年金・生活保護利用者等・・・それぞれの立場から (*変更の場合があります)
□―――シンポジウム
赤石千衣子(NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事)/ 宇都宮健児(弁護士) / 小島 茂(連合生活福祉局長)/ 三澤 了(NPO法人DPI日本会議議長)
コーディネーター・湯浅 誠(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長)
2007年02月21日
2007年02月12日
小笠原に旅立ちます!byG
いよいよ明朝から18日まで「第12回小笠原相談会」に行ってきます。
ちなみに,こんな行程になっています。
【行程】
2/13(火) 09:00集合
10:00東京竹芝発
2/14(水) 11:30小笠原父島着
[母島班は、12:30父島→14:30母島]
19:00〜21:00 法律相談会
[父島 地域福祉センター2階会議室]
[母島 母島支所2階会議室]
2/15(木) 09:00〜17:00 法律相談会
[父島 地域福祉センター2階会議室]
[母島 母島支所2階会議室]
13:30〜15:20 小笠原高校法律教室[父島]
※法律相談会と同時並行
17:00〜19:00 ふれあい企画[母島 ゲートボール]
18:00〜20:00 首都大学東京(酒井さん)企画
[父島 観光商工会館2階]
[渡り鳥組は、12:00母島→14:00父島]
2/16(金) 自由行動
[母島班は、14:00母島→16:00父島]
2/17(土) 午前中自由行動
14:30父島発
2/18(日) 15:30東京竹芝着
【企画】
・小笠原高校法律教室
(刑事模擬裁判、消費者クイズ、職業紹介)
一応担当を決めておきます。シナリオは船で配ります。
(父島)[弁]小海
[司]森口
[税]小名木
[研]酒井
[学]高橋
・首都大学東京企画協力(父島)
(東京産学公連携リーディングプロジェクト小笠原父島法律説明会)
酒井さん、山上さん、諫山さんのリレートーク
・ふれあい企画
(母島)ゲートボール
地元の方たちとゲートボールの交流会を行います。
いつも出航前は,一週間の出張準備(手つかずです),島での相談準備(まだできていません),留守にする一週間の業務指示(完璧などありえません)等でいっぱいいっぱいになってしまいます。
ましてやマザーシップ事務所は,内地に残るメンバーの方が圧倒的に少なくなるので,“あれやっておいて”は,通用しないのです。
そんな訳で,しばらくブログの更新もできませんで,02年7月に開催された第3回の報告書を貼り付けてお茶を濁しておきます。
第3回となった小笠原巡回法律相談について、今回は初めて参加された税理士さんの報告をもって法律相談の報告といたします。補足として小笠原サポート専門家グループ(小笠原G)について簡単にご説明します。小笠原Gは弁護士・税理士・司法書士らが共同で究極の司法過疎地である小笠原島民の法的なサポートをすることを目的としています。01年2月の共同開催から3回目となった今回は村の予算執行もされました。もちろん交通費にも満たない額ですが村の予算規模の0.2%を超える額であることからも村から寄せられる期待を感じます。
全青司のHPをご覧になった方はおわかりのとおり小笠原Gのパワーの原動力は議論(酒)です。とにかくみな熱く語ります(よく飲みます)。当たり前のことが当たり前に主張できるその日まで熱き議論は続きます。是非肝臓を鍛えてともに南国の孤島に向かいましょう。お待ちしています。(G)
{写真}
小笠原サポート専門家グループ小笠原暮らしの総合相談に参加して
税理士 高垣 希
7月2日 台風の影響を心配しながら、サポートグループ13名は、小笠原に向けて竹芝桟を出発しました。弁護士3名、司法書士5名、税理士4名、学者1名総勢13名の専門家による父島、母島での暮らしの総合相談が今回の目的です。
この企画は今回の3回目より、小笠原村の協力を得て行われることとなりました。
父島は1941名、母島は451名の人口を有しますが、司法に携わる民間人は、父島に土地家屋調査士が1名いるだけの司法過疎と呼ばれている地域に属します。
この様な地域に法的支援を行うための専門化によるボランティア・グループが小笠原サポート専門家グループです。
以前からこのサポートグループの活動は、第一回目から参加している税理士から 聞いていました。とはいえ、いまだ交通手段が週1便の船だけで、それも25時間も かかる船旅と聞いては、自分が参加するなどとは思いもよらないことでした。
しかし、なぜか竹芝桟橋で大きな荷物を抱え、小笠原丸の乗船開始アナウンスを待っていました。しかも参加者中たった独りの女性!とは。
一昼夜に及ぶ船中では、父島、母島に到着後の相談会の打ち合わせを行ない、自分なりにある程度の予備知識は得たつもりでした。しかし、いざ母島に着くと、やしの木の下を品川ナンバーの車が走り、南国のジャングルの深い森と山が海に迫り、ここは本当に日本なのかと思うような光景が広がっていました。
しかし、今回の母島行きは総合法律相談がメインです。海に山に行きたい遊び心を殺して、真っ青な空と海に背を向けてひたすら相談に徹してきました。
小笠原諸島は第二次世界大戦の影響を受けて、日本軍による強制疎開、その後の米軍の軍政と日本への返還、いまだに癒されない深い傷を負った地域です。
この様な事情がこの地域の社会事情と人間関係に少なからぬ影響を及ぼしていることは、現在でも否めません。人口が少ないことによる閉鎖性と小笠原の特殊事情これらを踏まえて相談に臨むことが必要となります。今回の母島の相談会場では、7人の相談者が訪れました。二日間の相談会で7人といえば内地の感覚では少ないように思われますが、ここでは日常、誰にも話せず、相談者の胸のうちに溜まった事が多いのか、一人当たりの相談時間が長く、ある相談者は二日に及ぶこともありました。
弁護士、司法書士、税理士の士業が揃う事により、相談者に対してきめの細かい対応ができ、改めてこれら士業の業務の提携について考えさせられました。
たった二日ですが、私たち士業の人間が協力して相談に当たったことにより、少しでも相談者の役に立っていればと願わざるを得ません。
私自身、この様なボランティア活動を通して、今まで自分として認識の浅かった司法過疎、税務過疎に対して考えを改める機会となりました。都会に住む人間が当たり前のように享受している、行政、司法、税務のサービスについて地域格差が在りすぎるのが現状です。今後も状況の許す限りこの小笠原サポートグループの活動に協力し、なにかの役に立てればと思います。
ちなみに,こんな行程になっています。
【行程】
2/13(火) 09:00集合
10:00東京竹芝発
2/14(水) 11:30小笠原父島着
[母島班は、12:30父島→14:30母島]
19:00〜21:00 法律相談会
[父島 地域福祉センター2階会議室]
[母島 母島支所2階会議室]
2/15(木) 09:00〜17:00 法律相談会
[父島 地域福祉センター2階会議室]
[母島 母島支所2階会議室]
13:30〜15:20 小笠原高校法律教室[父島]
※法律相談会と同時並行
17:00〜19:00 ふれあい企画[母島 ゲートボール]
18:00〜20:00 首都大学東京(酒井さん)企画
[父島 観光商工会館2階]
[渡り鳥組は、12:00母島→14:00父島]
2/16(金) 自由行動
[母島班は、14:00母島→16:00父島]
2/17(土) 午前中自由行動
14:30父島発
2/18(日) 15:30東京竹芝着
【企画】
・小笠原高校法律教室
(刑事模擬裁判、消費者クイズ、職業紹介)
一応担当を決めておきます。シナリオは船で配ります。
(父島)[弁]小海
[司]森口
[税]小名木
[研]酒井
[学]高橋
・首都大学東京企画協力(父島)
(東京産学公連携リーディングプロジェクト小笠原父島法律説明会)
酒井さん、山上さん、諫山さんのリレートーク
・ふれあい企画
(母島)ゲートボール
地元の方たちとゲートボールの交流会を行います。
いつも出航前は,一週間の出張準備(手つかずです),島での相談準備(まだできていません),留守にする一週間の業務指示(完璧などありえません)等でいっぱいいっぱいになってしまいます。
ましてやマザーシップ事務所は,内地に残るメンバーの方が圧倒的に少なくなるので,“あれやっておいて”は,通用しないのです。
そんな訳で,しばらくブログの更新もできませんで,02年7月に開催された第3回の報告書を貼り付けてお茶を濁しておきます。
第3回小笠原相談会報告
第3回となった小笠原巡回法律相談について、今回は初めて参加された税理士さんの報告をもって法律相談の報告といたします。補足として小笠原サポート専門家グループ(小笠原G)について簡単にご説明します。小笠原Gは弁護士・税理士・司法書士らが共同で究極の司法過疎地である小笠原島民の法的なサポートをすることを目的としています。01年2月の共同開催から3回目となった今回は村の予算執行もされました。もちろん交通費にも満たない額ですが村の予算規模の0.2%を超える額であることからも村から寄せられる期待を感じます。
全青司のHPをご覧になった方はおわかりのとおり小笠原Gのパワーの原動力は議論(酒)です。とにかくみな熱く語ります(よく飲みます)。当たり前のことが当たり前に主張できるその日まで熱き議論は続きます。是非肝臓を鍛えてともに南国の孤島に向かいましょう。お待ちしています。(G)
{写真}
小笠原サポート専門家グループ小笠原暮らしの総合相談に参加して
税理士 高垣 希
7月2日 台風の影響を心配しながら、サポートグループ13名は、小笠原に向けて竹芝桟を出発しました。弁護士3名、司法書士5名、税理士4名、学者1名総勢13名の専門家による父島、母島での暮らしの総合相談が今回の目的です。
この企画は今回の3回目より、小笠原村の協力を得て行われることとなりました。
父島は1941名、母島は451名の人口を有しますが、司法に携わる民間人は、父島に土地家屋調査士が1名いるだけの司法過疎と呼ばれている地域に属します。
この様な地域に法的支援を行うための専門化によるボランティア・グループが小笠原サポート専門家グループです。
以前からこのサポートグループの活動は、第一回目から参加している税理士から 聞いていました。とはいえ、いまだ交通手段が週1便の船だけで、それも25時間も かかる船旅と聞いては、自分が参加するなどとは思いもよらないことでした。
しかし、なぜか竹芝桟橋で大きな荷物を抱え、小笠原丸の乗船開始アナウンスを待っていました。しかも参加者中たった独りの女性!とは。
一昼夜に及ぶ船中では、父島、母島に到着後の相談会の打ち合わせを行ない、自分なりにある程度の予備知識は得たつもりでした。しかし、いざ母島に着くと、やしの木の下を品川ナンバーの車が走り、南国のジャングルの深い森と山が海に迫り、ここは本当に日本なのかと思うような光景が広がっていました。
しかし、今回の母島行きは総合法律相談がメインです。海に山に行きたい遊び心を殺して、真っ青な空と海に背を向けてひたすら相談に徹してきました。
小笠原諸島は第二次世界大戦の影響を受けて、日本軍による強制疎開、その後の米軍の軍政と日本への返還、いまだに癒されない深い傷を負った地域です。
この様な事情がこの地域の社会事情と人間関係に少なからぬ影響を及ぼしていることは、現在でも否めません。人口が少ないことによる閉鎖性と小笠原の特殊事情これらを踏まえて相談に臨むことが必要となります。今回の母島の相談会場では、7人の相談者が訪れました。二日間の相談会で7人といえば内地の感覚では少ないように思われますが、ここでは日常、誰にも話せず、相談者の胸のうちに溜まった事が多いのか、一人当たりの相談時間が長く、ある相談者は二日に及ぶこともありました。
弁護士、司法書士、税理士の士業が揃う事により、相談者に対してきめの細かい対応ができ、改めてこれら士業の業務の提携について考えさせられました。
たった二日ですが、私たち士業の人間が協力して相談に当たったことにより、少しでも相談者の役に立っていればと願わざるを得ません。
私自身、この様なボランティア活動を通して、今まで自分として認識の浅かった司法過疎、税務過疎に対して考えを改める機会となりました。都会に住む人間が当たり前のように享受している、行政、司法、税務のサービスについて地域格差が在りすぎるのが現状です。今後も状況の許す限りこの小笠原サポートグループの活動に協力し、なにかの役に立てればと思います。
2007年02月09日
東京地方裁判所破産部の運用改善要求書byG
昨日,東京地方裁判所が自己破産の本人申立を事実上排除している問題について,国に設置された,多重債務対策本部有識者会議委員であるクレジット・サラ金被害者連絡協議会の事務局長である本多良男さんらとともに,“改善要求書”を提出してきました。
今回の要求書を提出したホントの理由は,
金融庁が試算するところ,230万人が5社以上の消費者金融から平均230万円の借金をしている。
そして,貸金業規制法の改正により,今までのような高金利での貸付ができなくなり,かつ,年収の3分の1を限度とする総量規制がかかる消費者金融業者は,間違いなく,貸付を停止し,回収にかかる。
つまるところ,借金を弁済原資にする230万人が破産の危機にあるということになる。
にもかかわらず,相変わらず本人申立を排除し続ける東京地方裁判所の運用は,大きな問題である。ということです。
東京地方裁判所は,是非,私たちの声に耳を傾けて欲しいと願います。
東京地裁に要求書を提出するまでの経緯は,別のブログ「自己破産できない!」で詳細に報告していますので,興味があれば閲覧下さい。
東京地方裁判所 御中
私たちは,御庁民事第20部に対し,次のとおり要求します。
1.本人申立による自己破産を事実上排除しているので,直ちに改善すること
2.本人申立による自己破産についても,少額管財を適用すること
第1 本人申立排除について
1.御庁民事第20部(以下「20部」という。)が,いわゆる本人申立を事実上排除していることは,平成17年における本人による自己破産申立が,わずか0.39%(「民事法情報」242号・東京地方裁判所民事第20部判事補松井洋氏寄稿文章中の数値)と極めて少ないことからも明らかである。
2.私たちは,例え20部が在京三弁護士会による相談センター等バックアップ体制が有効に機能しているからと分析したとしても,また,それが概ね事実であったとしても,経済的に逼迫した債務者のうち相当程度は,費用の負担の大きい代理人申立を避けることが推認されることから,1%に満たない本人申立率は,債務者個々人の判断によるものではなく,代理人申立へと強引に誘導する20部の運用に基づくものと断定せざるを得ない。
3.少なくとも,平成17年だけでも,20部に対し830人が破産手続きについて窓口に相談に行っていると推定される(東京地方裁判所事務局総務課長渡辺雅伸氏名義の平成18年10月4日付け「事務連絡」における数値)にもかかわらず,実際の本人申立は,97件(既述の松井洋氏寄稿文章中の数値)でしかなく,しかもこの97件の中には,少なからず司法書士が関与した申立もあり,その方々が窓口相談をしたとは考えにくいことから,20部に相談に行った830人の債務者に,手続きの説明をするのではなく,弁護士代理を強制したと考えることが自然である。事実,債務者が20部に相談に行っても,弁護士会の相談センターに相談に行くように言われ,破産手続きに関する説明はなく,申立書一つもらうことすらできなかったという実例は枚挙のいとまがない。
4.そうすると,20部の運用は,憲法32条「裁判を受ける権利」という不可侵の権利を単なる「運用」により制限することになり極めて問題である。百歩譲って,代理人を選任すれば裁判を受ける権利が保障されているということもできるのかもしれないが,あくまでも理論的可能性にすぎない。破産の申立をしなければならない債務者は資金的な余裕がないのが通常であるから,代理人を事実上強制する運用により,経済的困難が加重され,その結果,夜逃げにより家族離散し自らはホームレス生活を余儀なくされる者,命を失う者が一人でもいたならば,許されざる問題である。
5.同時に,同運用は,破産法にも反する。破産法第1条は,債権者との権利調整と併せて「債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ること」を目的としているが,20部の運用では,経済的事情により代理人に依頼することがからできない債務者の経済生活の再生の機会が奪われることになる。
6.仮に,法律扶助による現実的な償還により代理人に依頼することが可能であるとの理由であったとしても,法律扶助の充実は,全国レベルのものであり,東京のみ1%を下回る現実は,裁判所の恣意的な運用に基づく債務者本人申立の排除以外のなにものでもない。
第2 少額管財の適用について
1.20部に備え置く説明書には,即日面接制度,少額管財制度の利用は申立代理人がいる場合に限ると明確に記されており,債務者本人が書類を作成した場合には利用できない取り扱いになっている。
2.確かに通常管財では金50万円以上の予納金を負担しなければならないのに対し,管財予納金が金20万円で足りるという,少額管財制度は有用な制度であるが,有用であればあるほど,代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に違反するおそれが高い。
3.本人申立を排除する理由は,おそらく,大量な事件処理を行う20部においては,申立が代理人による場合には,「一定程度の申立の公平性と透明性が図られる。一般の債務者に比し法的知識を有する代理人に書類を作成させることにより,各申立を精査する煩雑さから解放される。」ということであると思われる。しかし,管財事件については,破産管財人が選任されるわけであるから,申立が代理人であろうが,債務者本人であろうが手続きの公平性は確保できるのであって,代理人申立に限定する理由にはならない。
4.仮に,代理人がいることで調査が十分になされており,管財事務が軽減されるため,実質的な平等に反するものではないという解釈であったとしても,それは,管財人の役割のごく一部である債権調査にかかる事務の軽減でしかない。しかも,代理人申立であれば,一般に債権者が多く,債権額も多額なことが多い,法人破産も含め少額管財で対応する運用がなされていることから,必ずしも管財事務負担が予納金に反映されているのではないことは明らかであり,理由とはならない。
5.そもそも「債務者本人が申立てをすること」と「債権調査が不十分であること」は必ずしも直結する問題とはいえないにもかかわらず,本人申立の場合には,申立書類の内容を確認する以前の申立の段階で,廃除しているのでから,管財事務負担の軽減がなされているかどうかすら問うていないことになる。その結果,いかに正確な内容の本人申立がされ管財人の事務負担が軽減されたとしても代理人申立に比して金30万円以上の費用負担が求められることになる。結局のところ,20部が問うているのは,申立の内容ではなく,代理人の選任の有無に過ぎない。私たちは,この代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に反すると考える。
第3 総括
1.私たちは,本人申立の事実上の排除や少額管財の偏ぱ的適用は,債務者一人一人の声に耳を閉ざした運用であると考える。真に目指すべき社会は自身が自分の権利を自分で実現していく社会であるはずである。代理人を選択するのは個々人の自由であり,自身が必要と感じた時に依頼をすればよいのである。
2.そもそも,国の機関は国民が自身の基本的人権を最大限に実現することにこそその存立の基礎があるのである。その機関は裁判所自身のため,または代理人たる弁護士のためにあるのではない。国民のためにこそあるのである。
3.御庁が本人の申立を処理するだけの費用的,人的限界を感じるのであれば,これを可能にする対応を国がすべきであるだけの話である。
4.ましてや,大量の事務処理を軽減する目的で運用を定めておきながら,一方で他の裁判所に専属管轄がある破産事件まで,大量に処理しているとすれば,国民を欺くことにほかならない。
5.たとえ,御庁が,増加する自己破産の申立に対して一時的緊急避難的に手続きの適正化のために代理人に申立を限定したとしても,これを継続し何らの改善もせず,この運用の負担を弁護士及び利用者たる国民に負わせるのは明らかに誤りである。ただ徒に裁判所側の効率性を重視することにより,侵すことのできない基本的人権を踏みにじることになり許されない。
6.以上指摘したとおり,御庁の現在の運用には多くの重大な問題があると思料し,御庁に対し憲法,その他の法令の趣旨に沿った運用改善を求め本要求書を提出する。
7.本要求に対しては,直ちに御庁の運用を改善するか又は本要求に対する何らかの意見を速やかに述べられることを求める。
東京都豊島区目白3−28−4
はばたきの会
代表 森 田 良 夫
東京都中野区新井2−24−1中野民商内
中野こだまの会
代表 鈴 木 久 清
東京都足立区千住旭町19−7シティハイムSUZUKI
川の手市民の会
代表 山 路 惠 子
東京都調布市布田4−19−1ライオンズプラザ調布202
再起の会
代表 鈴 木 啓 二
東京都新宿区岩戸町12番地レベッカビル
東京青年司法書士協議会
会長 千 葉 諭
東京都新宿区本塩町9番地3
東京司法書士会
会長 山 本 修
東京都新宿区本塩町9番地3司法書士会館2階
東京司法書士政治連盟
会長 安 井 利 国
今回の要求書を提出したホントの理由は,
金融庁が試算するところ,230万人が5社以上の消費者金融から平均230万円の借金をしている。
そして,貸金業規制法の改正により,今までのような高金利での貸付ができなくなり,かつ,年収の3分の1を限度とする総量規制がかかる消費者金融業者は,間違いなく,貸付を停止し,回収にかかる。
つまるところ,借金を弁済原資にする230万人が破産の危機にあるということになる。
にもかかわらず,相変わらず本人申立を排除し続ける東京地方裁判所の運用は,大きな問題である。ということです。
東京地方裁判所は,是非,私たちの声に耳を傾けて欲しいと願います。
東京地裁に要求書を提出するまでの経緯は,別のブログ「自己破産できない!」で詳細に報告していますので,興味があれば閲覧下さい。
平成19年2月8日
東京地方裁判所 御中
東京都北区赤羽2丁目62番3号
東京地方裁判所破産部の運用改善を求める会
代 表 後 閑 一 博
東京都千代田区内神田2−7−2
太 陽 の 会
事務局長 本 多 良 男
東京都千代田区内神田2−7−2
大 地 の 会
代表 立 畑 健 児
東京地方裁判所破産部の運用改善を求める会
代 表 後 閑 一 博
東京都千代田区内神田2−7−2
太 陽 の 会
事務局長 本 多 良 男
東京都千代田区内神田2−7−2
大 地 の 会
代表 立 畑 健 児
御庁民事第20部の運用改善要求書
要求趣旨
私たちは,御庁民事第20部に対し,次のとおり要求します。
1.本人申立による自己破産を事実上排除しているので,直ちに改善すること
2.本人申立による自己破産についても,少額管財を適用すること
要求理由
第1 本人申立排除について
1.御庁民事第20部(以下「20部」という。)が,いわゆる本人申立を事実上排除していることは,平成17年における本人による自己破産申立が,わずか0.39%(「民事法情報」242号・東京地方裁判所民事第20部判事補松井洋氏寄稿文章中の数値)と極めて少ないことからも明らかである。
2.私たちは,例え20部が在京三弁護士会による相談センター等バックアップ体制が有効に機能しているからと分析したとしても,また,それが概ね事実であったとしても,経済的に逼迫した債務者のうち相当程度は,費用の負担の大きい代理人申立を避けることが推認されることから,1%に満たない本人申立率は,債務者個々人の判断によるものではなく,代理人申立へと強引に誘導する20部の運用に基づくものと断定せざるを得ない。
3.少なくとも,平成17年だけでも,20部に対し830人が破産手続きについて窓口に相談に行っていると推定される(東京地方裁判所事務局総務課長渡辺雅伸氏名義の平成18年10月4日付け「事務連絡」における数値)にもかかわらず,実際の本人申立は,97件(既述の松井洋氏寄稿文章中の数値)でしかなく,しかもこの97件の中には,少なからず司法書士が関与した申立もあり,その方々が窓口相談をしたとは考えにくいことから,20部に相談に行った830人の債務者に,手続きの説明をするのではなく,弁護士代理を強制したと考えることが自然である。事実,債務者が20部に相談に行っても,弁護士会の相談センターに相談に行くように言われ,破産手続きに関する説明はなく,申立書一つもらうことすらできなかったという実例は枚挙のいとまがない。
4.そうすると,20部の運用は,憲法32条「裁判を受ける権利」という不可侵の権利を単なる「運用」により制限することになり極めて問題である。百歩譲って,代理人を選任すれば裁判を受ける権利が保障されているということもできるのかもしれないが,あくまでも理論的可能性にすぎない。破産の申立をしなければならない債務者は資金的な余裕がないのが通常であるから,代理人を事実上強制する運用により,経済的困難が加重され,その結果,夜逃げにより家族離散し自らはホームレス生活を余儀なくされる者,命を失う者が一人でもいたならば,許されざる問題である。
5.同時に,同運用は,破産法にも反する。破産法第1条は,債権者との権利調整と併せて「債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ること」を目的としているが,20部の運用では,経済的事情により代理人に依頼することがからできない債務者の経済生活の再生の機会が奪われることになる。
6.仮に,法律扶助による現実的な償還により代理人に依頼することが可能であるとの理由であったとしても,法律扶助の充実は,全国レベルのものであり,東京のみ1%を下回る現実は,裁判所の恣意的な運用に基づく債務者本人申立の排除以外のなにものでもない。
第2 少額管財の適用について
1.20部に備え置く説明書には,即日面接制度,少額管財制度の利用は申立代理人がいる場合に限ると明確に記されており,債務者本人が書類を作成した場合には利用できない取り扱いになっている。
2.確かに通常管財では金50万円以上の予納金を負担しなければならないのに対し,管財予納金が金20万円で足りるという,少額管財制度は有用な制度であるが,有用であればあるほど,代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に違反するおそれが高い。
3.本人申立を排除する理由は,おそらく,大量な事件処理を行う20部においては,申立が代理人による場合には,「一定程度の申立の公平性と透明性が図られる。一般の債務者に比し法的知識を有する代理人に書類を作成させることにより,各申立を精査する煩雑さから解放される。」ということであると思われる。しかし,管財事件については,破産管財人が選任されるわけであるから,申立が代理人であろうが,債務者本人であろうが手続きの公平性は確保できるのであって,代理人申立に限定する理由にはならない。
4.仮に,代理人がいることで調査が十分になされており,管財事務が軽減されるため,実質的な平等に反するものではないという解釈であったとしても,それは,管財人の役割のごく一部である債権調査にかかる事務の軽減でしかない。しかも,代理人申立であれば,一般に債権者が多く,債権額も多額なことが多い,法人破産も含め少額管財で対応する運用がなされていることから,必ずしも管財事務負担が予納金に反映されているのではないことは明らかであり,理由とはならない。
5.そもそも「債務者本人が申立てをすること」と「債権調査が不十分であること」は必ずしも直結する問題とはいえないにもかかわらず,本人申立の場合には,申立書類の内容を確認する以前の申立の段階で,廃除しているのでから,管財事務負担の軽減がなされているかどうかすら問うていないことになる。その結果,いかに正確な内容の本人申立がされ管財人の事務負担が軽減されたとしても代理人申立に比して金30万円以上の費用負担が求められることになる。結局のところ,20部が問うているのは,申立の内容ではなく,代理人の選任の有無に過ぎない。私たちは,この代理人を強制する運用は,憲法14条「法の下の平等」に反すると考える。
第3 総括
1.私たちは,本人申立の事実上の排除や少額管財の偏ぱ的適用は,債務者一人一人の声に耳を閉ざした運用であると考える。真に目指すべき社会は自身が自分の権利を自分で実現していく社会であるはずである。代理人を選択するのは個々人の自由であり,自身が必要と感じた時に依頼をすればよいのである。
2.そもそも,国の機関は国民が自身の基本的人権を最大限に実現することにこそその存立の基礎があるのである。その機関は裁判所自身のため,または代理人たる弁護士のためにあるのではない。国民のためにこそあるのである。
3.御庁が本人の申立を処理するだけの費用的,人的限界を感じるのであれば,これを可能にする対応を国がすべきであるだけの話である。
4.ましてや,大量の事務処理を軽減する目的で運用を定めておきながら,一方で他の裁判所に専属管轄がある破産事件まで,大量に処理しているとすれば,国民を欺くことにほかならない。
5.たとえ,御庁が,増加する自己破産の申立に対して一時的緊急避難的に手続きの適正化のために代理人に申立を限定したとしても,これを継続し何らの改善もせず,この運用の負担を弁護士及び利用者たる国民に負わせるのは明らかに誤りである。ただ徒に裁判所側の効率性を重視することにより,侵すことのできない基本的人権を踏みにじることになり許されない。
6.以上指摘したとおり,御庁の現在の運用には多くの重大な問題があると思料し,御庁に対し憲法,その他の法令の趣旨に沿った運用改善を求め本要求書を提出する。
7.本要求に対しては,直ちに御庁の運用を改善するか又は本要求に対する何らかの意見を速やかに述べられることを求める。
賛 同 団 体
東京都豊島区目白3−28−4
はばたきの会
代表 森 田 良 夫
東京都中野区新井2−24−1中野民商内
中野こだまの会
代表 鈴 木 久 清
東京都足立区千住旭町19−7シティハイムSUZUKI
川の手市民の会
代表 山 路 惠 子
東京都調布市布田4−19−1ライオンズプラザ調布202
再起の会
代表 鈴 木 啓 二
東京都新宿区岩戸町12番地レベッカビル
東京青年司法書士協議会
会長 千 葉 諭
趣旨賛同団体
東京都新宿区本塩町9番地3
東京司法書士会
会長 山 本 修
東京都新宿区本塩町9番地3司法書士会館2階
東京司法書士政治連盟
会長 安 井 利 国
2007年02月05日
ミニ社協だより
三宅のRです
先日、三宅島社会福祉協議会が発行しておられる「ミニ社協だより」に相談所の宣伝文が掲載されました。
6月に常駐を始めたときも掲載して頂いたのですが、今回は債務整理に特化した文面で載せて頂きました。
あれから2週間、現在のところ新たに金融業者13社に対して債務整理手続きを行うことになりました。
相談に来て頂いた方は「どうしようか迷っていたけどミニ社協だよりに載っているのを見て連絡してみた」と言っておられます。
また、「借りたものは返さなければいけないのに、こんなところに相談にきてしまっていいものか・・」と言われる方もいます。
借りたものは返さなければいけない、と迷っておられる方は沢山いらっしゃると思います、しかし、現在多くの金融業者が設定している貸付け金利は原則として違法なものです。
違法な金利を支払う必要はありません、必要がないどころか違法な金利を支払って金融業者に利益を与え続けるのは、結果として違法行為に協力することにもなりかねません。
疑問を感じておられる方は、ぜひ専門家の判断をあおいで頂きたいと思います。
改めて三宅島社会福祉協議会様に御礼申し上げます。
(ミニ社協だより掲載文より)
〜クレジット・サラ金等の借金を抱えておられる方へ〜
法的手続きの検討をお勧めします。相談は無料です。
一度お電話を下さい。お電話の際は匿名でもかまいません。
今年3月まで常駐しておりますので、早めのご相談を!
三宅村神着1121番地(ナダードバス停前)
マザーシップ三宅島司法書士事務所
電話04994−2−1600
先日、三宅島社会福祉協議会が発行しておられる「ミニ社協だより」に相談所の宣伝文が掲載されました。
6月に常駐を始めたときも掲載して頂いたのですが、今回は債務整理に特化した文面で載せて頂きました。
あれから2週間、現在のところ新たに金融業者13社に対して債務整理手続きを行うことになりました。
相談に来て頂いた方は「どうしようか迷っていたけどミニ社協だよりに載っているのを見て連絡してみた」と言っておられます。
また、「借りたものは返さなければいけないのに、こんなところに相談にきてしまっていいものか・・」と言われる方もいます。
借りたものは返さなければいけない、と迷っておられる方は沢山いらっしゃると思います、しかし、現在多くの金融業者が設定している貸付け金利は原則として違法なものです。
違法な金利を支払う必要はありません、必要がないどころか違法な金利を支払って金融業者に利益を与え続けるのは、結果として違法行為に協力することにもなりかねません。
疑問を感じておられる方は、ぜひ専門家の判断をあおいで頂きたいと思います。
改めて三宅島社会福祉協議会様に御礼申し上げます。
(ミニ社協だより掲載文より)
〜クレジット・サラ金等の借金を抱えておられる方へ〜
法的手続きの検討をお勧めします。相談は無料です。
一度お電話を下さい。お電話の際は匿名でもかまいません。
今年3月まで常駐しておりますので、早めのご相談を!
三宅村神着1121番地(ナダードバス停前)
マザーシップ三宅島司法書士事務所
電話04994−2−1600
2007年02月04日
不動産について思うこと!byG
昨日まで,大島町(人口9,004人),利島村(人口294人)で相談会を開催してきました。
Gが参加した。大島町では,10件を超える相談があり,3部屋借りていた相談ブースが満杯となることもあったほどで,盛況でした。(相談内容は深刻であり,これから解決に向け苦労することになるのですが)
今回は,羽田からの飛行機にタッチの差でチェックインできずに,調布まで行き,新中央航空のアイランダーというセスナに飛び乗るなど,ヘマもあり,本来参加すべきであった利島村の相談会に間に合わなかったのですが,椿の咲き乱れるこの時期の相談会に参加でき,しかも多くの相談を受けることができ,満足です。
ところで,大島町の相談という訳ではないのですが,島での相談の多くは,長年手つかずのままある相続に関する相談です。
先代・先々代の名義のままになっている不動産を利用者名義にすることは,極めて難儀なことです。これは,資産価値が有っても無くても同様です。
宅地の資産価値は,内地とかわらないほど高いことが多いです。島の多くは,平地が少なく,ライフライン整備が容易でないことや,島の多くが国定公園内にあることなどから,居住可能な土地は限定されており,必然的にその評価は高まります。
そうすると,それほど所得水準が高いとは言えない,島における相続では,相続財産を代償すべき資産がないことが多く,遺産分割をすることが困難です。
山林や畑の場合は,広大な面積が対象となる場合が多い割には,資産価値はほとんど無く,多数の相続人の戸籍や不動産の謄本を取り寄せるだけで,資産価値を超える経費になってしまいます。
そして,資産価値がほとんど無い不動産のために,多くの相続人に遺産分割をお願いすることなりますが,何代も前に島を後にした相続人の家系にある方が全員協力してくれる訳ではありません。
その場合には,現物の分割を提案していくしかないのですが,分筆費用は,不動産の資産価値を簡単に超えてしまいます。
それでも,こと相続に関していえば,何年経っても時間が解決してくれることはなく,それどころか世代を重ねるごとに複雑になってしまいます
問題を次の世代に残さないために,私たちの世代でなんとか解決をしたいという相談者の要望にどれ程応えられるかが,島での相談を実施する私たちの大きな課題です。
ただ,このことは,私たちが行う「小さな島」特有の問題ではなく,小さな国(日本)の問題であることを誰も理解し問題視していないことが大きな問題だと考えています。
少なくとも,私たちの日本という国の限られた土地のうち,「資産価値が高い宅地以外の殆どの土地が何代も前の名義のまま残っていて,ますます解決困難になっている。」ことへの警鐘は,数年前何十年ぶりの改正と騒がれた不動産登記法改正時には,相手にもされませんでした。
Gが参加した。大島町では,10件を超える相談があり,3部屋借りていた相談ブースが満杯となることもあったほどで,盛況でした。(相談内容は深刻であり,これから解決に向け苦労することになるのですが)
今回は,羽田からの飛行機にタッチの差でチェックインできずに,調布まで行き,新中央航空のアイランダーというセスナに飛び乗るなど,ヘマもあり,本来参加すべきであった利島村の相談会に間に合わなかったのですが,椿の咲き乱れるこの時期の相談会に参加でき,しかも多くの相談を受けることができ,満足です。
ところで,大島町の相談という訳ではないのですが,島での相談の多くは,長年手つかずのままある相続に関する相談です。
先代・先々代の名義のままになっている不動産を利用者名義にすることは,極めて難儀なことです。これは,資産価値が有っても無くても同様です。
宅地の資産価値は,内地とかわらないほど高いことが多いです。島の多くは,平地が少なく,ライフライン整備が容易でないことや,島の多くが国定公園内にあることなどから,居住可能な土地は限定されており,必然的にその評価は高まります。
そうすると,それほど所得水準が高いとは言えない,島における相続では,相続財産を代償すべき資産がないことが多く,遺産分割をすることが困難です。
山林や畑の場合は,広大な面積が対象となる場合が多い割には,資産価値はほとんど無く,多数の相続人の戸籍や不動産の謄本を取り寄せるだけで,資産価値を超える経費になってしまいます。
そして,資産価値がほとんど無い不動産のために,多くの相続人に遺産分割をお願いすることなりますが,何代も前に島を後にした相続人の家系にある方が全員協力してくれる訳ではありません。
その場合には,現物の分割を提案していくしかないのですが,分筆費用は,不動産の資産価値を簡単に超えてしまいます。
それでも,こと相続に関していえば,何年経っても時間が解決してくれることはなく,それどころか世代を重ねるごとに複雑になってしまいます
問題を次の世代に残さないために,私たちの世代でなんとか解決をしたいという相談者の要望にどれ程応えられるかが,島での相談を実施する私たちの大きな課題です。
ただ,このことは,私たちが行う「小さな島」特有の問題ではなく,小さな国(日本)の問題であることを誰も理解し問題視していないことが大きな問題だと考えています。
少なくとも,私たちの日本という国の限られた土地のうち,「資産価値が高い宅地以外の殆どの土地が何代も前の名義のまま残っていて,ますます解決困難になっている。」ことへの警鐘は,数年前何十年ぶりの改正と騒がれた不動産登記法改正時には,相手にもされませんでした。
